…………… 石見の高野山といわれる、高野寺の経堂の壁に「しっくい」でつくられた龍があります。だれが見ても一目で名工の作とわかるほどのりっぱな龍です。 むかし、この龍が夜になると、毎晩、波積の岩龍寺滝へ水をのみに出るというのです。歩いたあとは作物はめちゃくちゃになるし、見たものはびっくりして腰をぬかしてしまうありさまでした。 寺はこまったあげく、龍の両方の目に大きなくぎをうってしまいました。それからというものは、水をのみに出なくなりました。 この龍の作者は吉浦の寺本元右衛門という名工だったといわれています。この元右衛門はのちに人にねたまれて、「いがなす」(毒草)を食べさせられて精神病にかかってしまいました。それからは吉浦の浜辺の西の端にある穴に住んで、あわれな一生をおくったということです。吉浦の人はこの穴を今でも「元の穴」と呼んでいます。 ……………
一、ミキサーの音 轟々と 技術に生きる 心意氣 朝日に映える 超高層 ビルの現場を 今日も征く 印は原田の 前田班 二、寒風酷暑 ものかわと 艱難辛苦 乗り越えて われら左官の 先覚者 前田勝義 ここにあり その名は永遠に 輝やかん